今年の3月、退職勧奨により20年働いた会社を退職し、
その後、年齢のせいかわかりませんが就活がうまくいかず、
9月にフリーランスとして働くことを決めました。

私をいらない、といった前職場で仕事をさせてもらうという
ある意味、屈辱的な、プライドを捨てた選択をしました。

正直、追い詰められた結果の選択でした。
私はこれまで専門職できたので、その範疇での就活だったのもあって、
なおさら狭き門になっていたと思います。

あのとき、退職を受け入れなければ良かったのかも
という思いがずっとありました。
しがみついてでも会社に残る道を模索するべきだったかも
という思いがありました。

でも、２か月半フリーランスとして働いてみて
退職したことは、そんなに悪いことでもなかったのかもしれないと
いまは思い始めています。

収入は減ったけど、
その分、責任もかなり減りました。

Projectがうまくいくようにあちこちに気を配り
各チーム間の調整をして
メンバーに指示をだして

なんて、もう私の仕事ではありません。

正社員の頃のような責任はもうないので
指示された作業だけを基本こなせばいいのです。
でも、期待以上の結果を出せば私の評価があがるので
ここぞというときは頑張ります。

私は55歳で定年を迎えたんだと思うようになりました。

だから、収入が減るのも仕方ないと思えました。

気持はもう終活に向かっています。
おかげさまで子供たちも独立したので、もう自分の老後だけを考えることができます。

55歳という時期に退職金というまとまったお金をもらって
終活にむけてどう使うかをいろいろ選択することができるようになりました。

ローンなど、いろいろ私を縛ってきたものを精算しています。
先日、あと3年残っていた車のローンを完済しました。
ファミリーだった頃の借金も完済できました。
そういう借金がなければ、退職金がまるまる残ったのに惜しいことをしました。

ほんとうは、働かなくても生活ができれば、もうそんなに働きたくありません。

たとえば、週３日の仕事とか。
たとえば、１日４時間くらいの仕事とか。

それくらいの仕事をして、
あとは好きなことをしていられたらいいんですけど。

でも、住宅ローンが返し終わっていないので
もう少し働くしかないんです。

定年後なので、もうこれからはゆったりと働くつもりです。
しんどい思いをしながら働くのはもうやめようと思います。

退職しなかったら、ずっと突っ走って働いていたかもしれません。
でも、ある日突然ブレーキをかけられて、立ち止まってしまいました。
立ち止まって、自分の人生を見直す時間ができてしまいました。

毎日仕事もしないでボーっとする日々を過ごしました。
でも、何ヵ月たっても、仕事に戻りたいとは思いませんでした。
なんであんなに仕事に没頭できたんだろう、と不思議に思うまでになりました。

いま思うと、失業中は季節を感じながら過ごしていたなぁと思います。
働いているときは、
気がつくと桜の季節が終わっていることが何度もありました。

頑張って働くのは、もういいです。
正社員も、もういいです。

フリーランスでなくて、契約社員の道もあったけど
契約社員になれば、会社に縛られるのでやめました。

社会保険だけが心残りだったけど
将来の年金が不安なら、IDECOとか年金基金とか、貯金をすればいいんです。

でもそんなことより、
いまはゆったりと暮らしながら生活できるほうが好ましい。

あのとき、会社にしがみつかなくて、良かったと思えるようになりました。
しがみついても苦しいだけだったと思います。

55歳で定年もありなんじゃないかって思います。
でも普通は怖くてそんな選択はできませんけど。

そういう道もあるということを、
そういう機会を与えられて良かったかもしれません。

まだこれからどうなるのかわかりませんが、
会社に縛られる生活はもうしたくありません。
お時給だけの仕事をしたら、それでおしまい。

そんな生活ができるよう
これからの選択をしていきたいと考え始めています。